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第六話 見せつけられた代用品

Author: 白蛇
last update Petsa ng paglalathala: 2026-07-06 19:02:28

「――へえ。ずいぶん楽しそうだな」

 接客中の凜の背後から振ってきた理玖の絶対零度の声が、凜の全身の血を凍らせた。

 店長が理玖りくを案内する声すら聞こえなかった。心臓が跳ね上がり、全身の毛が逆立つ。

 ゆっくりと振り返ると、メイン通路に立つ理玖と目が合った。

 その瞳は、これまでに見たどんな時よりも暗く、どす黒い怒りと軽蔑けいべつに塗まみれていた。

――違う。そんなんじゃない。

 出かかった言葉は、喉で詰まって出てこなかった。

 理玖は足早にVIPルームへ向かう。

 咄嗟とっさに追いかけようとして腰を浮かせた凜を、隣に座る玲奈がテーブルの下で腕を強く引いて制した。

――そうだ。まだ指名されたわけじゃない。勝手に席を立つことは許されない。

「いきなり、ごめんなさい」

 凜は目の前の客に向けて咄嗟とっさに取り繕つくろう。

 だが、まさに心ここに在あらずだった。会話の相槌あいづちを打ちながらも、ちらちら
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